エントリーシート(以下ES)のお題の中で、「志望動機」「自己PR」に並ぶ最頻出のテーマが「ガクチカ」です。中でも今回は、「50字以内」という少ない文字数でガクチカを書く際のポイントについてお伝えします。

①ガクチカを50字以内に圧縮するためのポイント
就活を始めて間もない頃はエピソードの言語化が難しく、なかなかESの文字数が埋まらないということも多いと思いますが、ES作成に慣れれば慣れるほど「文字数は増やすよりも減らす方が難しい」と感じると思います。
本来であれば200字や400字で伝えたいエピソードを50字で伝えないといけないとなると、どの部分を抜き出せばいいか分からなくなる就活生さんは例年多いです。そんなときにポイントになるのが「50字はエピソードのタイトルだ」という考え方です。どのようにすればタイトルを作れるのか、実際の例を見てみましょう。
②200字以内→50字以内
大学の文化祭実行委員会でステージの責任者を務めた経験です。40を超える出演団体や音響・照明係等多くの関係者と密に連携する必要がある中で、当日はトラブルも発生し複数の課題に直面しました。しかし日頃からのコミュニケーションに基づく信頼関係を活かして関係各者と対面で粘り強く交渉し、課題解決に奔走した結果、ステージの成功に貢献できました。この経験から対面での粘り強いコミュニケーションの重要性を学びました。(199字)
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大学の文化祭実行委員会におけるステージの責任者として課題解決に奔走し、ステージの成功に貢献した経験(49字)
199字verにおける太字部分を組み合わせて49字にしています。エピソードのタイトルを作るために最優先で抜き出すべき箇所は「結論」部分で、199字verにおける最初の1文が該当します。その上で次に抜き出すべき箇所は「行動」と「結果」部分で、それぞれ「課題解決に奔走」と「ステージの成功に貢献」が該当します。あとは接続詞を調整して体言止めの形で締めくくれば完成です!
続いて他の例も見てみましょう!

③400字以内→50字以内
ボランティアサークルでの半年間に及ぶ町おこし活動だ。神奈川県初の過疎地域として認定された真鶴町では、人口減少に伴う地域社会の崩壊が危惧され、移住プロジェクトが推進されていた。そこで町役場と協力し、若者に関係人口になってもらうことを目標に2つの施策を行った。具体的には、まず1つ目に町の認知度を上げるためSNSでの発信を行った。続いて2つ目に若者に町を売り込むための学内プレゼンを行った。しかし、事前練習の場でいざプレゼンをしてみると、私たちの班の成果物は他の班に比べて壊滅的にクオリティが低いという課題に直面した。この課題に対して私は、日頃から大切にしている年次を問わないコミュニケーションを活かし、プレゼンスキルのある上級生の元へ直接足を運びアドバイスをもらうなどして課題解決に貢献した。その結果プレゼン参加者98人の内13人が実際に訪れ、加えてその内4人が継続的に町と関わりを持つようになった。(399字)
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ボランティアサークルの一員として街おこし活動に携わり、神奈川県真鶴町の関連人口増加に貢献したこと(48字)
200字→50字のとき同様、399字verにおける「結論」「行動」「結果」(太字)部分を組み合わせて48字にしています。今回のポイントは最後の「結果」部分で、全て書くと50字を大幅に超えてしまうので、「その結果プレゼン参加者98人の内13人が実際に訪れ、加えてその内4人が継続的に町と関わりを持つようになった」という部分を「関連人口の増加」という表現に言い換えています。このように「結論」「行動」「結果」を大前提としつつ、時には言い換えも使って組み立てることがポイントです!
④企業側が50字verを求める理由は?
①要点を端的にまとめる力を確認するため
社会人として働く上で、「結論ファースト」で話すことが求められる場面が非常に多いことが理由です。
②多くの就活生のESを効率的に読むため
こちらは特に数千人、数万人規模規模での応募がある大企業の場合に当てはまり、採用担当者一人当たりが読むESの数が多いことが理由です。
⑤ガクチカ50字に関するQ&A

Q1:何文字以上が目安ですか?
A1:9割以上、すなわち45文字以上が目安です!
志望動機、ガクチカなど全ての質問において、「指定文字数=アピールできる文字数」なので、90%以上を目標に書いてください。倍率の高い大企業を受ける場合は特に、95%以上を目標に書けると理想です。
Q2:ガクチカ200字や400字がないのですが、先に50字を作っても大丈夫ですか?
A2:大丈夫ですが、特に400字はいずれ不可欠なので先に400字から作ることがおすすめです!
最初から50字をターゲットにして作るよりも、200字や400字を作った上で50字に圧縮した方が内容も濃くなることも理由の1つです。
Q3:そもそもどうやってガクチカを書けばいいですか??
A3:「結論」「状況説明」「当初の課題」「課題解決方法」「結果」の5点を意識して書くことがポイントです。
ガクチカで一番大きく評価されるポイントは「課題解決方法」で、この部分を特に具体的に書くことがポイントです。現状ガクチカが書けていなかったとしても、無料体験授業でのヒアリングを通して一緒にガクチカ400字verを作成することも可能なので、ぜひお気軽にご相談ください!
