新卒就活を進めていく中で、例年ほとんどの人がどちらかのサービスを使っているというのが現状ですが、どちらのサービスがあなたにとって最適なのかは様々な条件によって変わってきます。
そのため、就活塾と就活エージェントの違いを踏まえながら、それぞれの長所・短所を比較しつつどちらにすべきかの判断基準についてお伝えします。
1 就活塾の長所
①大企業内定保証制度など、就活エージェントに比べてサービスが充実している
就活塾はマンツーマンのオーダーメイド授業を基本としている塾が大多数を占めており、手厚いサービスが特徴です。他にも、授業がない日もLINEで24時間相談可能、専属の担任がつく、インターン対策が可能、志望業界に特化した授業を受けることができるなどのメリットもあります。

②ES対策や面接対策以外にも様々な選考対策が可能
就活にはES(エントリーシート)や面接だけではなく、自己分析、企業研究、SPI(筆記試験)、GD(グループディスカッション)、OBOG訪問など、様々なイベントがあります。就活のあらゆる選考・イベントの対策ができるのも就活塾ならではのメリットです。
2 就活塾の短所
❶費用がかかる
就活エージェントが無料の一方、就活塾は有料です。月額制で授業を受けられる塾もあれば、入会時に一括で支払うタイプの塾もあります。相場は月額制の塾の場合は月に4~5万円程度、一括支払い型の塾であれば10~50万円程度が相場です。
❷東京・大阪・名古屋以外には就活塾が非常に少ない
就活エージェントにもこの傾向はありますが、就活塾の場合特に顕著なのが地方での受講の難しさです。ただ、最近はオンラインで受講可能な就活塾も増えているので、地方在住の学生さんはもちろん3大都市圏在住の学生さんもオンライン就活塾を探してみてください。
3 就活エージェントの長所
①費用がかからない
就活塾が有料なのに対し、就活エージェントは無料で利用できます。就活エージェントは「企業に学生を紹介し、学生が実際に入社すると100万円前後(紹介した学生の年収の30~35%前後)の報酬を紹介先の企業から受け取る」というビジネスモデルになっていることが理由です。
②内定獲得までが早い
学生が入社しないと企業から報酬がもらえないというビジネスモデルの関係で、内定を取れる確率が高い企業(倍率が低めな企業)を紹介してもらうことができます。そのような企業の中には労働条件が劣る企業も混ざっているので、紹介された企業のことを徹底的に調べて受けるかどうか判断する必要がありますが、内定獲得までの期間が短いことはメリットです。
4 就活エージェントの短所
❶人気企業の選考対策は自力で行う必要がある
企業目線で考えると、人気企業は就活エージェントに学生を集めてもらわなくても自然と多くの学生がエントリーするため、就活エージェントに人気企業の求人は少ないです。就活エージェント経由で受ける企業の選考対策は就活エージェントの担当者が手伝ってくれますが、就活エージェントを経由していない企業を受ける場合は自力で選考対策を進めることになる可能性が高いです。
❷学生側よりも企業側の目線で運営されている
就活エージェントの長所①でお伝えしたとおり、就活エージェントは紹介先企業から報酬をもらうというビジネスモデルです。これは言い換えると「就活エージェントにとってのお客様は学生ではなく紹介先企業」ということなので、学生の希望よりも企業の希望が優先される傾向があります。
5 就活エージェントが向いている人
⑴就活に乗り遅れてしまった人
就活におけるエントリーのピークは3年生の2~3月ですが、この時期が過ぎてしまっても就活エージェントであれば比較的早く内定を獲得することができます。「まずは一社内定が欲しい」という人にぴったりです。
⑵企業分析が得意で情報を取捨選択できる人
就活エージェントはたくさんの企業を提案してくれます。だからこそ、その企業は本当にあなた自身が受けるべき企業なのか、財務指標や福利厚生なども含めて包括的に判断するスキルがある人には就活エージェントがおすすめです。
6 就活塾が向いている人
⑴大企業やホワイト企業を目指す人
大企業を目指す場合、倍率が高いだけではなく必然的にライバルも手強くなります。東大生でもESで落とされることも決して珍しくない大企業の内定を独学で獲得するのは至難の業なので、大企業やホワイト企業を目指す人には就活塾がおすすめです。
⑵ゼミやサークルの先輩に自分の行きたい企業のOBOBがいない人
就活は一刻を争う情報戦です。面接のフィードバックを筆頭に、適切な選考対策のためには第三者の視点が必要不可欠なので、定期的に会える情報筋がいない方は就活塾を活用すると効果的です。
7 おわりに
以上、就活エージェントと就活塾の違いについてでした。どちらかを選ぶ際の参考にしていただければ幸いです!